SNSでイラストを投稿している人たちの集まりとして知られる「絵師界隈」。
X(旧Twitter)やPixivなどでよく見かけるこの界隈は、創作活動が盛んで、才能あふれる人が多い魅力的な世界です。
一方で、承認欲求の強さや人間関係の独特な空気感から「怖い」「気持ち悪い」と言われることもあるのが現実です。
この記事では、絵師界隈の基本的な5つの特徴とあわせて、なぜ一部でネガティブな印象を持たれてしまうのかについても、丁寧に解説していきます。
絵師界隈の特徴
絵師界隈の特徴は以下のようなものがあります。
- SNS中心の活動スタイル
- フォロワー数と反応数が評価基準になる
- 神絵師信仰とそれに伴う葛藤
- 自己ブランディングが求められる
- 有償依頼や同人活動との結びつきが強い
SNS中心の活動スタイル
絵師界隈では、SNSを中心に活動するのが一般的です。
X(旧Twitter)やPixiv、Instagramなどを使って、自分のイラストを発信します。
「#絵描きさんと繋がりたい」や「#イラスト好きと繋がりたい」などのハッシュタグを使って、同じ趣味の人と交流を深める文化が根付いています。
フォロワー数と反応数が評価基準になる
フォロワー数や「いいね」の数が、実力の指標とされがちです。
このため、絵を楽しむ以上に、数字を気にしてしまう人も多くなります。
バズった作品とそうでない作品との差に落ち込んだり、承認欲求との付き合い方が難しいのも特徴のひとつです。
神絵師信仰とそれに伴う葛藤
技術力や人気の高い人は「神絵師」と呼ばれて崇拝される傾向があります。
この文化により、目指すべき目標が明確になる一方で、他人と比べて落ち込んでしまう人も少なくありません。
絵師同士の嫉妬や劣等感がSNS上で見えることもあり、精神的に不安定になりやすい環境でもあります。
自己ブランディングが求められる
多くの絵師は、アイコンや名前、ヘッダー、投稿文まで含めて「作家としての自分」を演出しています。
「自分の世界観」を重視して、色や構図、描くテーマに一貫性を持たせることでブランド力を高める意識が強いです。
一方で、そのブランディングがプレッシャーになることもあります。
有償依頼や同人活動との結びつきが強い
絵師界隈では、イラストを「商品」として扱うことも珍しくありません。
SNS経由で有償依頼を受けたり、同人誌やグッズを頒布するなど、創作を仕事として展開している人も多いです。
そのため、絵師同士で「営業マナー」や「価格設定」などの話題が出ることもよくあります。
絵師界隈が怖いと言われる理由
絵師界隈は特有の文化があり、一部の人から怖いと言われています。
- 承認欲求が暴走しやすい空気がある
- トレパク・盗用問題で炎上しやすい
- フォロー・リムーブの文化が重い
- 界隈特有のマナー警察や監視文化
承認欲求が暴走しやすい空気がある
絵師界隈では、「いいね」やリツイートの数で評価される文化があります。
そのため、数字にとらわれすぎてしまう人が多く、精神的に追い詰められるケースも少なくありません。
「伸びなかった」「評価されない」と感じて、病んでしまう投稿がタイムラインに溢れることもあります。
こうした投稿を見て、界隈に入るのが怖いと感じる人もいます。
他人の作品に対する嫉妬や比較文化
神絵師信仰が強く、実力差に敏感な人が多いのも特徴です。
「同じ時期に始めたのにこの人は伸びてる」「なんでこの絵がバズるの?」など、他者との比較が日常化しています。
その結果、嫉妬やマウント合戦になったり、陰口や愚痴が裏アカで飛び交うこともあります。
こうした閉鎖的な空気感に、怖さを感じる人も多いです。
トレパク・盗用問題で炎上しやすい
絵師界隈では、トレースや盗作(通称トレパク)問題がたびたび話題になります。
元絵の構図や配色を真似しただけでも、「パクリだ」と炎上することもあります。
特に人気のある作品や絵師は、監視されているような感覚を持つことがあるため、描くこと自体に萎縮してしまう人もいます。
フォロー・リムーブの文化が重い
絵師界隈では、「フォローされたらフォロー返す」「いいねしてくれた人は神」などの暗黙のルールがあることがあります。
また、フォローを外された・ミュートされたことに対して、過剰に反応してしまう人もいます。
人間関係が数字で見えるSNSならではの空気があり、気軽に交流できないことがプレッシャーになる人もいます。
界隈特有のマナー警察や監視文化
絵師界隈には、創作マナーに厳しい人が一定数存在します。
「無断転載NG」「転載防止加工必須」などはもちろん、タグの使い方やリプのマナーにも口うるさい人がいます。
一部ではマナー警察と呼ばれるような存在もいて、萎縮して活動しづらくなる原因となっています。
これらの要素が複合的に重なり、絵師界隈が「怖い」と感じられてしまう理由につながっています。
絵師界隈が気持ち悪いと言われる理由
絵師界隈には一部ですが、気持ち悪いと感じられる側面があります。
- 自分語りや病み投稿が多い
- 神絵師に対する過度な崇拝
- 仲良しごっこ・身内ノリが強すぎる
- 露骨な営業や媚びた投稿が目立つ
- キャラ崩壊や過激な二次創作文化
自分語りや病み投稿が多い
絵師界隈では、イラストの投稿と一緒に長文の自分語りやメンタルの不調を吐露する投稿が目立つことがあります。
「もう誰にも必要とされてない気がする」「絵を描く意味がわからなくなってきた」といった病みツイートが常習化している場合もあります。
そのような投稿に対して、過剰に共感を求める姿勢が苦手と感じられることも多いです。
この空気感に嫌悪感を抱き、気持ち悪いと感じる人が出てきます。
神絵師に対する過度な崇拝
一部の界隈では、人気のある絵師に対して「神」「〇〇様」などと持ち上げる文化があります。
本来はリスペクトの気持ちからくる行動ですが、ファン同士のマウント合戦や盲目的な称賛の応酬がエスカレートすることも。
そのため、一種の宗教のように見えてしまい、外部からは気持ち悪いと思われがちです。
仲良しごっこ・身内ノリが強すぎる
絵師界隈では、限られた仲間内でのリプ合戦や絵チャット、コラボ投稿などが盛んです。
しかし、**そのノリが外から見ると「内輪で盛り上がりすぎ」「馴れ合い感が強すぎる」**と感じられることがあります。
また、新人やフォロワーの少ない人が入り込みにくい空気も、界隈の閉鎖性を強調しています。
露骨な営業や媚びた投稿が目立つ
フォロワーや反応を増やすために、「このイラストが良かったら♡して」「宣伝失礼します」などの営業的な投稿が多く見られます。
また、バズりそうな要素を詰め込んだイラストやトレンドに便乗した作品ばかり投稿する人もいます。
このような投稿が繰り返されると、媚びてる・必死すぎると感じてしまう人もおり、気持ち悪いという評価につながります。
キャラ崩壊や過激な二次創作文化
二次創作をメインに活動する絵師界隈では、キャラを崩して描いたネタ絵や、性的な表現を含んだ作品もよく見られます。
中には、「原作無視すぎる」「この解釈は無理」と感じる人も多く、オリジナルファンとの間で対立が起きることもあります。
このような極端な表現や内輪ウケの激しい投稿が、「気持ち悪い」と言われる一因となっています。
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